2011年1月25日

「バリで物を作る」ということ

1989年に初めてバリを訪れました。
今からは想像できないほど、なーーーんにも無くって素朴な島。

そんなバリに魅せられて、以来毎年決まった日数バリで過ごします。
それだけが楽しみで、1年ストレスと戦っている。と言っても過言ではないくらい。

毎年毎年飽きもせずにバリに行く私。
ひとつ困ったことが…。
そう、旅行のお土産=バリのお土産 しか無いんです。

家族も友人も色々な場所を旅して、楽しいお土産をいつも選んできてくれる。
私からはいつもバリ土産。
これが20年も続くと、さずがにもうネタ切れ。

そんな訳でこの数年は、お土産用にオリジナル物を作ってもらってます。

さまざまな工芸品が有名なバリですが、気軽なお土産として人気なのが、綺麗に色付けされた木彫りの置物ですよね。
我が家の庭にも妙に鮮やかなカエルやらカメやらニワトリやら、飾ってあります。

ちょっと不気味なのでお向かいの子供がフェンスの隙間から覗き込んでます。


ウブドの北側、ライステラスで有名なテガラランを上って行くとかなーり先に木彫り屋さんばかり並んでいるエリアがあります。
その中のひとつの店で、オーダーします。

毎年同じ時期に行くので、ここのおばちゃん、私が行くと「あーまた来たか…」とちょっと顔を曇らせる。
こっちは客なのに、なぜかそんなおばちゃんを慰めながらのオーダー。

現物を見せて、事細かに説明する。
そもそもこれだって、以前おばちゃんの店で作ったもの。



「kapan bisa?」(いつ出来る?)と聞くと「1minggu!」(1週間っ!)と力強い返事。

まぁまさかほんとに1週間で出来るとは思ってなかったけど、実際に出来上がってきたのは1ケ月後。
しかも、これ。


もちろんとっくに帰国していたので、別の荷物と一緒にカーゴで送られてきた、この子達20人。

もう、目が合ってビックリですよ!!
なんで2色刷り?この手抜き仕上げはなに??

いきさつを知ってるHちゃんは大爆笑。。
ふだんインドで仕事しているMちゃんだけが、「かわいい。バリらしいじゃん。」と褒めてくれました。


さて、これであきらめる私じゃありません。
次の渡バリの際、この2色刷りの子たちと、オリジナルの子、握り締めて行ってきましたよ。
山の上のおばちゃんの店。

つたないインドネシア語での抗議に、「ふっダメか、やっぱりね。来ると思った。」と鼻で笑ったおばちゃん。
いやー、たいしたもんです。

「kapan bisa?」(いつ出来る?)「1minggu!」(1週間っ!)と、毎年同じやりとり。

しかし今回ばかりは、確認に行きました。
10日後に。
案の定出来てませんでした。
そればかりか、オーダーすっかり忘れて、作り手のダンナは建設現場に出稼ぎに行ってしまってた。

確認に行ったのが功を奏したのか、やっとやっと希望通りのものが出来上がりました。

ほぅら、こんなにかわいいんですよん。



え?かわいいですよね??
しかも20人、気の弱そうな娘から、性格悪そうな娘まで一人一人表情が違う。
これがハンドメイドのおもしろさ、ですよね♪


今はみんなのお宅の冷蔵庫にメモを貼っとく係としてお役にたっているはず。




ことほどさように、バリで物を作るのはおもしろくって、たいへんで、やめられないのです。

今年もめげずに頑張って作ってきます!



マトリョーシュカ風マグネット¥600/2個